シングル最速GeForceGTX285を試す

65nmから55nmにプロセスが変更され双発のGTX295登場後、すぐに後追うように出てきたのが単発のGTX285。
シングル最強をうたうハイエンドボードの実力はどんなものなの?
 
そう気になって、入手して試してみました。
 
価格面はハイエンドながらも4万円を切るモデルから4万円半ばといった感じで、今までのハイエンドから比べるととてもお安くなってます。
大きさは相変わらず大きい感じですが、双発のGTX295になるとリテールクーラーが重すぎでしたが、従来のリテールクーラー同様な感じなので、そこまで重くはありません。
 
GTX285は280の低消費電力版ながら、若干クロックアップされているモデルになります。
外部電源供給に以前は6+8pinでしたが、6pinX2とコネクタを気にしなくてもいけるようになりました。
ただ、ロングボードなのでATXマザーをややはみ出す形から、ケースによってはマウントが難しくなっています。
推奨電源環境は、GTX295だと1本あたり800W以上かつ12Vが全系60A以上に対しGTX285は550Wかつ12Vは40A以上が言われているので、比較的導入の敷居は低いようです。
 
さて、実際にどのぐらいなのかを検証するべく、以下の環境で試してみることにしました。
 
OS:WindowsXP PRO SP2
CPU:CoreI7 920(冷却にはakasaを使用)
M/B:MSI X58 PLATINUM
MEM:T3U1333Q-1G(DDR3-1333 1GBX3)
HDD:WD360ADFD/WD1001FALS/HD642JJ/WD740GDX2(RAID0)
ODD:PX-755SA/PX-716SA/ND-4551A/ND-4571A
POW:KEP-1100W
 
テストソフトは
・3DMARK6 1.10
デビルメイクライ4ベンチマーク
・CRYSTALMARK2004R3
モンスターハンターフロンティア ベンチマーク
の4本です。
 
テストは標準定格(TurboBoost有効)とOC(185x20:3.7GHz/TurboBoost有効/GPU700MHz:MEM1300MHz)でそれぞれ行います。

▲定格テスト(TurboBoost有効)
□3DMARK06→SM2.0:6495/SM3.0:7680/CPU:5417/TOTAL:16936

※撮ったSSが微妙にトータルスコアにかぶっています。。。トータルスコアは16936であっています
 
□DMC4(1920X1200/設定値標準)→SCENE1:174.52/SCENE2:136.12/SCENE3:214.15/SCENE4:112.16

 
□CRYSTALMARK2004R3(1024x768:32Bitカラー/計測対象HDDにWD740GDx2(RAID0)を選択)→GDI:20604/D2D:5861/OGL:57927

 
モンスターハンターフロンティア(1920x1200/設定値標準)→10342

 
 
ここまでのスコアを見ると、9800GTX+から3割増しという感じですが、以前は個人的に8800GTX SLIをしていた身とすると、その性能は約1.8倍と十分体感できるものだというイメージがありました。
400Wに及ぶかと思われたシステム全体の瞬間最大消費電力(ワットチェッカーで計測)は335Wと、350W以下になっています。ちなみに、アイドルは190Wでしたので、GTX285単体だと160〜180Wといったところでしょう。
このコスト差から見ると、例えば8800GTSなどを所持していて、スペックアップにもう1枚と入れようとするなら十分考えどころでしょう。
電源や熱に関してのコストに投資対価に見合うかどうかといえば、特段な理由がない限り僕は限りなくNOとするでしょう。
そういったところも、シングルなGTX285のメリットは十分にあります。
 
ここから定格から引き上げてのテストを実験してみたいと思います。
BIOS上でベースクロックを133MHzから185MHzに上げて3.7GHzに、GPUコアクロックを648MHzから700MHz、メモリークロックを1242MHzから1300MHzにRivatuner2.20でセッティングます。 
CPU-Z  Validationhttp://valid.canardpc.com/show_oc.php?id=485927
GPU-Z  Validationhttp://www.techpowerup.com/gpuz/28v7z/
 
△OC(185x20:3.7GHz/TurboBoost有効/GPU700MHz:MEM1300MHz)テスト
■3DMARK06→SM2.0:8760/SM3.0:9410/CPU:7199/TOTAL:21854

 
■DMC4(1920X1200/設定値標準)→SCENE1:191.81/SCENE2:149.07/SCENE3:237.84/SCENE4:116.26

 
■CRYSTALMARK2004R3(1024x768:32Bitカラー/計測対象HDDにWD740GDx2(RAID0)を選択)→GDI:23779/D2D:6412/OGL:70675

 
モンスターハンターフロンティア(1920x1200/設定値標準)→11161

 
定格時から比べると平均で約10%程の上昇が見られる感じになっています。瞬間最大消費電力はシステム402Wと約70Wの上昇です。
特に、デビルメイクライでは揺らぎが少なく、早くなるというよりはよりフレームレートの安定さが増したという感じです。
CRYSTALMARKでは、大きく変化が見られたのはOpenGLのテストでしたが、その他はそれなりの上がり具合になっています。
モンスターハンターフロンティアに関しては、テスト目的で導入したというより、結構一般知名度が高いので何かの参考になるかも程度な感覚で入れたのでコメントはしませんがこんな感じです。
やはり、大きく見せたのは3DMARKで、一気にトータル20000を超える感じになっていますが、2割半位もの上昇です。
3DMARK自体は、CPU能力も求められるので約60MHzのアップでも、I7により十分に引き出せるような感じになっています。
ちなみにGTX285のみ更に上げても逆に落ち込んだり、ほんの僅かなアップ程度にしかなりませんでした。
 
ここで、ついでに・・・とCPUを190X20…3.8GHz、GPU710MHz、メモリ1350MHzにして3DMARK06をリトライしてみました。

SM2.0:9073
SM3.0:9774
CPU:7389
TOTAL:22625
CPU-Z  Validationhttp://valid.canardpc.com/show_oc.php?id=487123
GPU-Z  Validationhttp://www.techpowerup.com/gpuz/4dnkq/

 
20000スコアでも個人的に初で驚きの一途でしたが、僅かなクロックアップで約+800スコアと、かなりの大きい動きにまた驚きです。
これなら定格でもSLIなら現時点では約1.7倍をMAXとみても恐ろしい早さでしょうね。
 
SLIや双発ものも確かにいいですが、ソフトが対応・最適化できないのでは意味がありません。
コンシューマハイエンドでも、この価格とこの性能なら十分導入する価値はあるでしょう。
 

※参考にならない為後書きになりますが、温度は時間や取り直しでまたいだ為適切ではありませんが、アイドルで定格時に25度、OC時に27度という感じでした。排気口からはそれほど熱いと思うような熱風は出ていませんでしたので、おおまかに50度前後なのかもしれません。
 
 
最後にサンプリング漏れで没となったベンチ結果(OC時のみです)
ゆめりあ(640X480:それなり)→200882